避妊・去勢について

メリット

当院では繁殖予定のない犬猫には避妊・去勢手術を受けることを推奨しています。飼育していくの上で利点や病気予防の観点から見ても動物にとっても有用です。

以下の病気予防効果が期待できます。

オス
肛門周囲炎・周囲腫
睾丸腫瘍
ホルモン性皮膚炎
前立腺肥大・腫瘍
会陰ヘルニア

メス
卵巣嚢腫
子宮蓄膿症
乳腺腫瘍
ホルモン性皮膚炎
子宮内膜炎
乳腺炎
鼠径ヘルニア

適齢期

時期は生後6か月頃におすすめしています。

以前は早期の避妊去勢はホルモンバランスや成長に影響があるという見解もありましたが、現在は早期にすることによって病気的にも体の管理においても利点が多いという見解が主流となってきております。

避妊手術について

卵巣と子宮の摘出手術。注射や皮下埋めこみ型の避妊剤もありますが当院ではお勧めしません。

去勢手術について

犬・・・睾丸の摘出手術。半日もしくは1日入院。約10日後抜糸。

猫・・・睾丸の摘出手術。半日入院。抜糸はありません。

手術の流れ

事前にカルテ作成
一般健康診断
伝染病ワクチンの接種・外部寄生虫予防(未接種の方のみ)
問題点がなければ手術の予約

手術当日


全身状態の再確認
3歳以上もしくは一般状態に問題がある場合は 血液検査・胸部レントゲンによる状態確認が必要です。
(料金別途 8000円程度)
問題点がなければお預かり

麻酔前投薬
(麻酔導入をスムーズにするための沈静と不整脈・嘔吐・などの防止)

鎮痛剤・抗生剤投与
(術後の痛み・感染を防止)

全身麻酔
(モニター・人工呼吸器付き吸入麻酔機・緊急セットにより安全性を確保)
手術 (当院で行う手術について)

覚醒

退院
基本的には当日帰りです。

避妊・去勢手術後の変化

発情

オス・メスともに基本的な発情はなくなりますが、行動的なもの(鳴く・腰を振る・興奮等)は残る場合があります。
特に避妊・去勢の時期が遅いほどその傾向があります。

性格

オスの場合は攻撃性の低下、性格の温和化、発情による興奮、遠吠えの抑制などがかなり期待できますが個体差がかなりあるので全く変わらないというような場合も有ります。
メスの場合は稀に攻撃性が強くなることが有ります。
両者共に基本的な性格(人なつっこい、おとなしい、落ち着きがない等)はほとんど変わりません。

肥満傾向

避妊・去勢手術をすることにより個体差はありますが、ほとんどの動物で肥満傾向が見られます。
ホルモンバランスが変わり食欲が増し体質自体も太りやすくなるためです。
そのため術後は特に注意し食べたがるからといって、必要量以上にフードを与えないよう注意する、もしくはフード自体を変えるなどしてください。
それでも肥満傾向が見られる場合はご相談ください。