手術について
当院で行う手術について
当院で手術時に行っている全身麻酔は基本的に術前に鎮静剤(麻酔導入をスムーズにおこなうため)投与後吸入麻酔(ガス麻酔)で行っています。
これは非常に安全性が高く全身状態に問題がなければ大きなトラブルが起こることは非常にまれです。しかし、年齢や健康状態に関係なく、麻酔剤に対するショックや特異体質、血圧の変化による呼吸停止や心停止など予想し得ないような事故的な状況に陥ることがあるのも事実です。確率的には何万分の一程度の低い確率ではありますが100%安全という保障は出来ません。
しかし、その極わずかな確率のことだけを考えていると治せるものも治せないという事態が生じてしまいますので、当院では全身麻酔時にはモニター(心電図、呼吸数、血圧、血中酸素濃度)を装着、人工呼吸器付きの麻酔器、緊急カートを装備しそのような不慮の事故を事前に察知し安全を確保出来るよう最善の努力を行っています。この点につきましては飼い主様にも充分なご理解をお願いいたします。
注意事項
日帰り手術で退院したその日は食べものは与えないで下さい。仮に食べたとしても麻酔により胃腸の動きが悪くなっていますので、嘔吐する可能性が高いです。 少量の水は構いません。翌日からはほぼ正常な生活に戻してもらって構いません。
当院では手術に際しては鎮痛薬を使用し、動物といえども痛みに対するケアを行っています。個体差はありますが、違和感を感じる子もいると思われます。その日はいつもと違う様子に見えるかもしれませんが、必要以上に心配なさらないようにしてください。ただし次の日になっても調子が悪い場合は、何らかの異常が出ている可能性がありますので当院に連絡し指示を仰いでください。
メリット
いつも自分のいる安心した環境でリカバリー(回復)が出来るので、動物にストレスがかからず治癒力が向上します。
デメリット
手術当日は麻酔が覚めていてもなんとなく「ぼ~」としていたり、だるそうな感じはありますので飼い主さんはすこし不安になるかもしれません。(次の日にはほぼ元通りの状態になります。)
手術・入院前のお約束・注意事項
動物健康保険に加入している場合には、証券をお持ちください。各種予防ワクチンを1年以内に接種していない場合や、しっかりした免疫ができていないと推測される場合には、追加接種させていただきます。また、ノミなどの予防の処置をされていない動物は、予防処置をさせていただきます。
入院誓約書・・記載内容を確認、承諾していただいたうえで、署名・捺印をお願いします。
入院概算予納金・・・概算予納金全額、または半額を内金としてお預かりさせていただきます。この概算予納金は退院時に清算いたします。それまで、預り証を大切に保管し、退院時にお持ちください。
手術・入院予約を取り消される場合には、お手数ですがご連絡ください。
面会・お見舞いについては、担当の獣医師のご相談ください。動物によっては面会できない場合もあります。その場合には、デジタルカメラなどをご持参くださればお写真を撮影いたします。
担当獣医師と他の獣医師で連携して治療に当たらせていただきます。なお入院中の動物のお問い合わせは、診察時間内にお願いいたします。
入院中にその他の病気を併発し、治療や手術、その他の処置が必要であると診断された場合には、診療、治療を行うことを承諾していただき、ご請求させていただきます。
特異体質による不慮の事故、天災などの止むを得ざる原因による失踪、死亡、損傷の場合、直ちに連絡いたしますが、賠償、損害補償等の請求はお受けできません。
ひどく吠える犬、安静にできないなど入院管理が困難な場合、鎮静剤の投与をさせていただきます。また、極端な場合や投与が不可能な場合には、退院していただく場合があります。退院の指示があった場合には直ちに引き取っていただくことをご了承ください。